Ploy 社が本番環境 AI を Opus 4.8 から GPT-5.6 Sol に切り替え:品質を落とさずに所要時間を半分以下に短縮、コストは27%削減
- Ploy は自社サイト構築 AI agent のデフォルトモデルを Claude Opus 4.8 から、その日リリースされたばかりの GPT-5.6 Sol に切り替えた
- 自社評価では:同種のサイト構築タスクを完了する所要時間が8分00秒から3分42秒に短縮、コストは3.06ドルから2.22ドルに低下、視覚評価スコアは0.936から0.970に上昇
- 移行の過程で、GPT-5.6 がツール呼び出しの中で不要なパラメータにまで既定値をでっち上げる(例:
offset: 0)ことが判明し、一時は52%から64%のファイル読み込みが気づかぬうちに空の内容を返していた - OpenAI の prompt キャッシュの仕組みは Anthropic とはまったく別物で、workspace 単位の cache key に切り替えてキャッシュ階層を設計し直した結果、初回呼び出しのキャッシュヒット率が0%から83.7%に上昇した
- チームはさらに、自社の評価フレームワーク自体が使い慣れた旧モデルを暗黙に優遇していたことにも気づき、評価結果を信用する前にまず評価フレームワークを修正する必要があった
Ploy がデフォルトモデルを GPT-5.6 Sol に切り替えた
AI サイト構築プロダクト Ploy は 2026年7月9日、自社 agent のデフォルトモデルを Claude Opus 4.8 から、OpenAI がその日発表した GPT-5.6 Sol に切り替えた。
モデルを切り替えるという行為は、単に API エンドポイントを差し替えるよりもはるかに複雑だ。Ploy の agent はページを設計し、コードベースを読み、コンポーネントを書き、画像を生成し、自分の成果をスクリーンショットで確認し、最後に本当に完成したかどうかを判断する。この一連の流れを Claude から GPT-5.6 に移す中で、チームは評価の失敗を一つまた一つと重ねながら気づいていった――「モデル」だと思っていたものは実は各社サービスごとの挙動の癖であり、技術スタック全体がいつの間にか旧モデルに合わせた特定の形に育っていたのだ、と。

以下は、そのブランドページ再構築評価スイートから取ったサンプルの一組で、agent は参考デザインを見ながらブランドのホームページを作り直す。
| 1回のサイト構築あたり平均 | Claude Opus 4.8(n=11) | GPT-5.6(n=10) |
|---|---|---|
| コスト | $3.06 | $2.22 |
| 所要時間 | 8分00秒 | 3分42秒 |
| 入力トークン | 2.60M | 1.70M |
| 出力トークン | 33.0K | 17.1K |
| 視覚評価スコア | 0.936 | 0.970 |
GPT-5.6 が書くコードはより無駄がない。ある比較サンプルでは、Opus が生成した globals.css は17,957文字、CSS変数174個(色階のかなりの部分は使われていない)だったのに対し、GPT-5.6 はわずか2,508文字、変数45個で、同等(時にはより良い)ページをレンダリングした。
まず評価フレームワークが公平かを見て、それからモデルの強さを見る
2つのモデルのスコアを単純比較する前に、まず問うべきことがある――評価フレームワーク自体は公平なのか。Ploy は同一の評価スイートを2つのモデルファミリーにまたがって走らせ、最も意外だった発見は、評価フレームワークがすでに旧モデル向けに調整されていたのに、チーム自身がそれに気づいていなかったことだった。
初めて異なるモデル間で走らせたとき、具体的には次の点に偏りが見つかった。

