製品発表 · Google Tensor / Pixel

Google が Pixel 10 で Gemma 4 を動かす:高度 3 万フィートの客室でも、オフラインで会話・画像・設定変更

Google I/O India で Tensor と Pixel チームが共同デモ。Gemma 4 軽量版を端末の TPU(AI 計算用のチップ部位)で直接実行し、データは端末内に残す。開発者は Tensor SDK に申し込み、モデルを Pixel 向けにコンパイルできる。

出典 Google Developers Blog 著者 Prakul Sawhney · Himangshu Roy Google I/O India 2026 端末 Pixel 10 / 10 Pro / 10 Pro XL / 10 Pro Fold

⚑ ベンダーコンテンツ:Google 公式開発者ブログ+発表デモのまとめ。映像は showcase 素材であり、第三者ラボ計測ではない。

飛行機でネットが切れたら、AI は使えるか?

2026 年 7 月、Google は Google I/O India で Pixel チームと共同展示を行った。Pixel 10 自身のチップで AI を動かす。チップ名は Google Tensor、中に AI 用の TPU がある。

通稿の場面はこうだ:高度 3 万フィートの客室でネットなしでも深い会話ができる。モデル、デモ動画、開発者が今取れる道具も並んでいる。

Google I/O India での Tensor と Pixel の共同展示
Google I/O India 共同展示の現場。出典:Google Developers Blog 配図 IMG_5052
✘ よくある旧ルート

質問・写真・音声書き起こしはクラウドへ飛ぶ。オフラインはすぐ止まる。オンラインでも音声と写真を外に出す。

✔ 今回のデモのやり方

同じ仕事をできるだけ端末 TPU で終わらせる。モデルも計算も端末内で、データは端末を出ない。

今回、何が出たか

Gemma 4
E2B 軽量版を Pixel TPU 向けにコンパイル済み
8 本
公式デモ:スキル、端末操作、画像/音声、業界サンプル
100+
Model Garden の古典モデルと、小型言語モデル集

デモで繰り返し出てくる能力は次の四種類:

会話 ネットなしで複数往復。飛行機の客室シーンを含む。 端末 TPU 上
画像 物体・植物・現場の問題を撮影して質問。ネット不要。 端末 TPU 上
書き起こし 講義やメモの音声を端末内で文字に。 端末 TPU 上
設定変更 音声や文字で Wi‑Fi や地図などを操作し、実行可能なアクションを出す。 端末 TPU 上

四種類が端末チップ上の TPU を共有し、できるだけオフライン、データは端末内。対応端末は脚注の Pixel 10 ファミリー。

Gemma 4 軽量版を TPU に載せる

モデル名は Gemma 4 E2B for TPU。Pixel TPU 向けにコンパイル済みで、端末上でネイティブに動かす軽量版。Hugging Face の LiteRT コミュニティにプリコンパイルがあり、ファイル名に Google_Tensor_G5 が付く。

Gemma 4 そのもの—訓練、サイズ、「考える」モード—が気になるなら、当サイトの技術報告解説をどうぞ:

関連記事
Gemma 4 技術報告:小パラメータ+思考+省メモリで大規模に張り合う
読んだら戻って、Pixel 10 でオフラインで何ができるかを続けて。

公式デモ 8 本を仕事ごとに見る

公式が公開したデモ動画は 8 本。仕事ごとに分ける:

1. オフラインスキル:旅行・レシピ・ホーム

デモでは、ネットなしで旅行計画・レシピ・ホーム自動化を行う。製品名は Agent Skills。

Agent Skills。旅行/レシピ/ホーム助手のデモ。出典:Google I/O India 公式デモ

2. 端末操作:話す/打つでシステムを動かす

Mobile ActionsFunctional Gemma(約 2.7 億パラメータ、関数呼び出し向け微調整)を使う。TPU 上で動き、音声や文字で Wi‑Fi や地図などを指揮し、実行可能なアクションを返す。

Mobile Actions · Functional Gemma。音声/テキストで Wi‑Fi・地図。出典:Google I/O India 公式デモ

3. 話す・見る・聞く、オフライン

会話、撮って聞く、端末内書き起こし、TPU 側チャットの四本:

Chatオフライン会話
AI Chat:オフラインの複数往復(高度 3 万フィートの客室シーンを含む)。
Image撮って聞く
Ask Image:物体・植物・現場の問題をネットなしで識別。
Audio端末内書き起こし
Ask Audio:講義・メモ音声を端末で文字化。
TPUチップ側チャット
Edge TPU Chat:エッジ TPU 上で推論する会話。

4. 業界サンプル:小売と整備

さらに二本は現場想定。やはりオフライン:

Retailレシピ → 店内マップ
小売:レシピの発想から店内の買い物マップへ。完全オフライン。
Auto部品写真で診断
整備:故障部品を撮って視覚診断。

開発者がモデルを Pixel に載せる道

道具は Tensor SDK(いま Beta。先に申請)。製品ページは三ステップ:

1 · コンパイル LiteRT で事前変換 対応チップ向け 2 · 配信 Google Play 経由 Android 端末へ 3 · 推論 Google Tensor の TPU 上で実行 出典:developers.google.com/edge/tensor-sdk
加えて Model Garden(100 個超)と LiteRT コミュニティのプリコンパイル小型モデル。
  1. Tensor SDK Beta に申し込むTensor SDK ページで申請。商用再配布なら ライセンスと配布条項を読む。
  2. 既存モデルか自前コンパイルModel GardenHugging Face の Google Tensor コレクション
  3. 公式サンプルを写す:GitHub の sample_app_tpuTensor SDK Codelab
  4. まず Gallery App:Play の LiteRT AI Edge Gallery。対象は Pixel 10 ファミリー。
出典:Unlocking the Next Era of On-Device AI with Google Tensor and Pixel(Google Developers Blog、2026-07-13、Prakul Sawhney / Himangshu Roy)。製品ページ:Google Tensor SDK